土地が痩せないオーガニック有機農法『バイオダイナミック』とは?
オーストリアの哲学者ルドルフ・シュタイナーが提唱した有機農法の一つ。農薬や化学肥料を使用せず、「星と月の位置関係」に基づいて作物を栽培する方法。ワインの原料となるブドウの場合にはビオディナミ(Biodynamie)と呼ばれます。
スピリチュアルな有機農法
バイオダイナミック農法では、自然が本来持つ力を引き出すことを主軸に置き、地球と太陽や月、惑星の位置関係を重視する。種まきや収穫、堆肥をまくなど栽培に必要な過程は、太陽暦と占星術に基づいた「農事暦」を用いてそれぞれタイミングを決め、加えてハーブやミネラル、動物の角・糞などを土にまき微生物を増やすことで、上質な土壌から病気に強い豊かな植物が栽培・収穫できるとします。

他の農法と比べて決まりごとが多く、畑でやって良いこととしてはいけないことが厳密に分かれているのが特徴ですが、厳しいといわれる自然農法でもあくまで「無肥料・無農薬・不耕起・不投入・畝を立てない」などいくつかの原則を守る必要があるだけで、種まきのタイミングや収穫の時期などはその場に応じて決められます。
バイオダイナミック農法の有用性

バイオダイナミック農法は高い評価を受ける一方、一般的な農法と比べて収穫量が少なく、収穫予測も難しいとされます。さらに哲学や占星術などが複雑に絡み合いスピリチュアルな要素も強いため、単なる農法ではなく思想に近いという意見もありますが、環境を再生するだけでなく、自然界にあるものを循環させながら植物を栽培する手法は持続可能性も高いでしょう。気候変動や人口増加による食糧危機など、農業の分野でもサプライチェーンの見直しや倫理的な生産、カーボンニュートラルなどが求められているいま、バイオダイナミック農法は今後より高い需要があるかも知れません。



