ペーパーフィルターの色と形状

TOOLS

ペーパーフィルターは、抽出されたコーヒーをきれいに、かつ、すっきりした味わいにするために欠かせないアイテムです。抽出ごとに捨てるため、衛生的で簡単に使用できるということもメリットの一つになります。

色の違い

ペーパーフィルターには主に白色と茶色の2種類があります。この色の違いはフィルターを作る素材や製造過程の違いによるものです。白色のフィルターは漂白された紙を使用しており、茶色のフィルターは漂白していない紙を使用してるという意味合いが一般的です。この漂白の有無によって、ペーパーフィルターの色が異なります。

白色のフィルターは、漂白することでフィルター自体が持つ不純物や、風味に影響を与える可能性のある物質を取り除くことができ、また、漂白することでフィルターの厚みを均一に保つ作用もあります。真っ白な色合いが特徴の塩素系漂白剤を使用したフィルターですが、塩素系漂白剤は環境に悪影響を与える可能性があるため、近年は漂白に塩素系漂白剤を使用しない「酸素系漂白剤」を使用するフィルターが増えています。この酸素系漂白剤を使用したフィルターは、白色であるものの、やや色が抑えられたような半透明の色合いが特徴です。現代の製造方法では、ペーパーフィルターの製造に使用される漂白剤や化学物質は、厳しい品質基準に従って使用されており、安全性に問題は無いとされています。

一方、茶色のフィルターは、綿繊維や木材パルプを原料のまま使用し、無漂白のため自然な色合いを残しています。微量の木質の風味が残ることもあり、コーヒーがより豊かな味わいになると考える人もいます。白と茶色の色の違いは、あくまでも微妙な差異であり、コーヒーの抽出や味わいに大きな影響を与えるわけではありませんが、違いは確実にあります。

形状の違い

使用するドリッパーに様々な形状があるように、その形状に合わせてペーパーフィルターにも様々な形状があります。形状によって大きく3つの種類がありますが、円錐形、V字(台形)形、そしてフラットベッド形の3つが一般的に使用されます。

円錐形のフィルターは、ドリッパーの口の広がりに合わせて、底面積が広く口径の広い上部から細い下部に向かって細くなる形状をしています。この形状は、ドリッパーの底面積全体において豆との接触面積を最大化し、均一な抽出を実現します。また、注湯の際に水の流れを調整することができ、抽出時間を調整しやすくなっています。

V字形のフィルターは、上部が広く、下部が細いV字形状をしています。この形状では、ドリッパーにコーヒーの粉をセットする際に密度を高め、抽出することができます。

フラットベッド形のフィルターは、下部が平面状のフィルターで、円錐形とV字形とは異なりフィルターの上部と下部が同じサイズになっています。この形状は、浸漬式のような均一な抽出を可能にします。その他にも、コーン型、フラット型、ウェーブ型、バスケット型などがあり、抽出時の湯の流れが均等になる、より均一な抽出が可能になる、味わいを調整できる、など、それぞれに効果、特徴があります。適切な効果を知り、ドリッパーとフィルターを組み合わせることで、狙った味わいのコーヒーを抽出することを目指します。

抽出への影響

厚みや密度

ペーパーフィルターには、厚みや密度が異なるものがあります。フィルターが薄い場合は、水の通りが良くなり、厚い場合は、水が通りにくくなります。厚みや密度は、コーヒー豆から抽出されるオイルや微粉の量に影響を与えます。厚みがあるフィルターを使用すると、コーヒーからのオイルや微粉末が少なくなります。これにより、コーヒーの口当たりがすっきりとし、クリアな味わいになります。一方、薄いフィルターを使用すると、コーヒーからのオイルや微粉末が多く抽出されます。これにより、コーヒーの口当たりが柔らかく、豊かな味わいになります。

材質

木材パルプや竹パルプ、コットン、ヘンプなど、様々な材質があります。材質によって、フィルターの密度や酸素の通りが異なります。木材パルプのフィルターを使用すると、酸素の通りが少なくなるため、苦味が強調されます。竹パルプのフィルターを使用すると、酸素の通りが良くなるため、酸味が強調されます。コットンのフィルターを使用すると、コーヒーの味わいが柔らかくなり、ヘンプのフィルターを使用するとコーヒーの味わいが豊かになります。また、材質によってはコーヒーに対して化学反応を起こすことがあります。健康への意識から、化学物質を含まない天然素材から作られたフィルターもあります。

風味への影響

フィルターが厚さや材質により、微粉をより多く取り除いた場合、油分やその他の成分を取り除くことで口当たりを滑らかにしたり、余分な苦味や酸味を減少させますが、一方、取り除かれる油分や微粉には、ポジティブで豊かな成分も含まれているため風味が薄くなることにも繋がります。最近では、種類や形状を工夫した製品も多く販売されています。表面に凹凸をつけたり、様々な素材のものがあり、ペーパーフィルターを選択することでコーヒーの風味に微細な影響を与えることができます。

タイトルとURLをコピーしました