2019年、アメリカ・ボストンで開催されたWBC(ワールド・バリスタ・チャンピオンシップ)で優勝した韓国代表のジュヨン・ジョンや、3位のカナダ代表コール・トロードが決勝戦で使用したコーヒー豆がシドラ種でした。両バリスタは決勝戦でコロンビアで生産されたアナエロビック・ファーメンテーションナチュラルのシドラ種を使用しています。
また、エクアドルで最初にシドラ種を栽培した「ラ・ジウリア」という農園はエクアドル国内の品評会で高い評価を受け、その他の様々な品評会でも高い評価を受けています。

エクアドルで産まれたハイブリッド品種「シドラ(Sidra)」種
シドラ種は南米エクアドルで発見された品種で、レッドブルボン種とティピカ種が自然交配してできた品種とされています。レッドブルボンの甘さとボディ、ティピカの明るいテイストと酸味を受け継いでいます。近年の遺伝子分析では、「エチオピアの原種に遺伝子が似ている」ということがわかっています。

味わいの特徴
シドラ種の味わいの特徴は、鮮やかな酸味、しっかりとした甘み、独特なフレーバーです。語源はリンゴ酒を指すシードル(スペイン語ではSidra)から来ていることもあり、テロワールとしてリンゴを思わせるような明るくすっきりとした酸質があります。口当たりはベルベットのようにまろやか、希少品種にふさわしい上品な味わいです。

シドラ種の多くは、南米(主にエクアドルとコロンビア)の標高1,650~1,800mの間で栽培されています。幹が太く高さが4mにもなる独特の品種であるこのコーヒーの木は、濃い緑色の葉をつけ、細長い花を咲かせた後、枝に沿ってチェリーが密集して生えます。果実は他のアラビカ種よりも丸みがあり大きく、先が尖り形は細長い。その特徴はゲイシャ種に似ています。
収穫量は多く特定の病害虫に強いのですが、さび病には弱いという欠点があります。
「第2のゲイシャ」、「ネクスト・ゲイシャ」と呼ばれることもあるこのシドラ種は、スペシャルティコーヒーとしてどんな新しい体験をさせてくれるでしょうか。



